奇跡の水

「なにこれ、視力が回復してる!!」と、メンバーの中で誰よりも現実主義者の女性が満面の笑みを浮かべていたことが、先日のフィジーで最も印象的なことだった。

去年の9月、10月にフィジー全土で爆発的な話題になったのが「奇跡の水」。
それはどんな病でも治してしまうという。
自分が聞いた話では、難病とされる病名も当然のように「治してしまうリスト」にアップされていた。山間部の小さな村で湧き出ているらしく、広まった噂によってフィジー国内だけではなく海外からも水を求めて人々が押し寄せているらしい。ピーク時にはその村に深夜に到着して、水場に行けたのがお昼過ぎ、というくらいの行列ができたそうだ。

奇跡の水あるいは霊水と呼ばれる逸話はこれまで世界のいろいろな場所で出ている。フランス・ルルドの泉、メキシコ・トラコテの水、ドイツ・ノルデナウの水、日本でもそうした水が出ている場所があるようだ。それがフィジーにも現れたのだ。
それなら「是非、行ってみよう」となった。
なにしろ最新のトピックだ。

ただ、調べてみると簡単には行けそうにない場所だった。フランスやドイツなどであれば、公共の交通機関もしっかりしているだろろうから、アクセス方法も見えてくる。しかし、フィジーでは状況が少し違ってくる。バスもあるにはあるが、夜中というには遅く、早朝というのは早すぎる時間の出発だったり、日本からヨーロッパまで飛行機で行けてしまうくらいの時間がかかったり、オープンエア?のバス乗り場は無数のバスが留まっており、しかも行き先が表示されていることはほとんどなく、どのバスに乗ればいいのかよくわからないワイルドな感じだし、そもそもそんな時間にどうやってバス乗り場に行くかも問題だし、なにより、地元の暑さに慣れていない我々日本人が大きな荷物を持ったまま暑さ・湿度・人気アーティストのコンサート会場のような人の込み具合と共に過ごすバスに日をまたぐ勢いの長時間乗り続けられるのか?と様々なハードルが出てくる。結局、地元のテレビ局勤務の友人に、彼の同僚が以前取材に行った時の話をいろいろと聞いてもらい移動方法の助言を受けて出発となった。
出発地点は飛行機の国際便が到着する都市ナンディー。いろいろと準備や他のこともあったので、途中、宿泊したりもして、結局、村に着くまでに2日かけた。そこはフィジーの山間部の典型的な村で、最終的には歩いて行かなくてはならないというほど不便もなく、かといってささっと着いてしまうほど便利というわけでもない、ただ、雨が降ったらバスでは辿りつけないだろうな、という道路だった。そんなわけで、どうにかこうにか到着して最初に話しをしたのは村の長。すると奇跡の水は実は昨年フィジー中を大混乱させたある出来事がキッカケとなったという。

2016年2月に南太平洋の島国フィジー共和国をウィンストンという大きなサイクロンが襲った。モンスターと称されるほど大型のサイクロンで、最大風速は84.9mを記録。被害の範囲や規模も甚大で、多くの建物や畑、そして木が吹き飛ばされ、被害を受けたほとんどの村は壊滅状態になった。つまり国全体が大打撃を受けた。特に農産物はその後の市民の食生活にも影響が続き、自分が7月にフィジーを訪れたときには、市場に並ぶバナナは一房10ドル以上、パパイヤやマンゴーなどのトロピカルフルーツはほとんど売られていなかった記憶がある。フィジーのテレビ局で見せてもらった被害地のフッテージは目を覆いたくなるような映像ばかりだった。
この村も他の村同様、ウィンストンの被害を受けた。ほとんどの家屋が吹き飛ばされたという。実際、このときもまだ修理をしている家や新しく建てている家がちらほらあった。
奇跡の水の逸話はサイクロンが去って数日後にある一人の若者が何気なくその水を飲んだことから始まる。
この村の水源は2つあり、普段は村に近い方の水源の水で生活をしている。奇跡の水の方の水源は村から少し離れているため普段ほとんど使われていなかったそうだ。その若者は、「偶然」その水源の方にいくことがあり、そのとき「偶然」ケガをしていた。そして「偶然」その水を口にした。するとケガがものすごく早く治ったそうだ。この話を友人にして友人も試してみたら同じようなことが起こった。その後、村の中で、あの水にはヒーリング効果があるんじゃないか、となったそうだ。

ここで、日本人なら「ケガが早く治る」という証言について、不思議に思うかもしれない。「そんなに大きなケガしてたの?」とか「早く治るっていうのは何と比べて?」といった疑問である。つまり、「ケガの治るスピードなんて適当にいってるんじゃないの?」という懐疑につながる。
個人的に思うことだが、日本など先進国で生活しているとケガや病気の治るスピードは最速だと思う。薬は整っているし、温度や湿度も快適なところにいられる。無菌・抗菌と衛生状態も最上級。そうした環境でのケガの回復と、ジャングルのような中での回復とではスピードが違ってくる。以前、あるジャングルでちょっと大き目の擦り傷をしたことがある。一応、装備している消毒薬などで手当はしたが、高温多湿なところだったのでなかなか治らない。というか、かさぶたができない、いつまでも傷口はジクジクしたまま。結局、数週間の滞在が終わりニュージーランドに戻って病院に行き、抗生物質で治す羽目になった。たかが擦り傷なのに。
というわけで、この村の若者の証言は、フィジーでは「奇跡」として普通に受け入れられる背景は十分に考えられる。

さて、次に水を求めて村に来ている人に話を聞いた。やはりフィジー全土から人が来ていたし、オーストラリアとニュージーランドからも来ている人も本当にいた。「私の親戚がフィジーに住んでいて、この水を送ってくれたの。そしたら歩けるようになったの。それまでは車椅子の生活だったのに、ほら、今は杖を使えば自分で歩くことができるのよ」というのはメルボルンから来た女性だった。「私はすっかり目が良くなったわ」とウェリントンから来た女性もインタビューに答えてくれた。誰かが仕込んだの?と思うくらいのタイミングでオーストラリアとニュージーランドから来たという人たちがいた。

インタビューも終わり、我々も水場に行った。
我々が村を訪問した時は村の人が「一度に多くの人が触れられるように」と整備をした後だったため、水場には数本のパイプが敷かれ、そこから水が勢いよく出ていた。ヒンヤリしていて気持ちがいいので、みんなと同じようにシャワーのように水を浴びた(暑かったのちょうどいい感じだった)。そして、持ってきたペットボトルに奇跡の水を汲んだ。

その後、それぞれが「どうだった?」とお互いの感想を言い合うことになった。すると我々のクルーの中で最も現実主義者で、「奇跡の水」に取材に行くことになっても、地元のフィジー人であるにも関わらずまったく信じず(もしかしたら心の奥では信じていたのかもしれない)、「生水だから飲むとしても気をつけて飲みなさい」と言っていた人間が、嬉々として「なにこれ、視力が回復してる」と言った。信じていなかった為、用意していなかったはずのペットボトルも、いつの間にかどこからか調達したようで、2リットルサイズに奇跡の水をフルにしたものを2本持っていた。

ちなみに自分が試してみた結果の効果は内緒です。ただ、感想としては、結構なパワースポットだな、ということと、「行った方がいいか、どうか?」と聞かれたら、「行った方がいい」と答えたい、かもしれない。

プラシーボ効果とうこともあるかもしれない。最近ではいわゆる世界で奇跡の水と呼ばれている水は実は水素水だ、ということも言われている。どうしてこの水にそんな効果があるのかはわからない。万人にに効果があるのかどうかさえわからない。ただ、インタビューを取った人は全員、「効果あり」と口にしていた。
我々、現代人は、こうした事象にどうしても現段階で解明されている範囲での科学的な「根拠」を求めてしまう。しかし、本当は今の時点での科学では証明されない「なにか」が作用しているのかもしれない。個人的には理由の目処は考えているが、まあ、それはどうでもいいことだ。
理由はなんであれ、体の調子が良くなることで文句を言う人は少ないだろう。
行くには少し大変だけど、フィジーの「奇跡の水」
自分の中でのパワースポットのリスト入り確定だ。

余談ではあるが、ペットボトルに詰めても持ち帰った水をその筋の人に見せたら、
「これはリフレクションというか増幅というか、その人の持っている思念を大きくしていくエネルギーを持ってるね。だから信じる人にはよく効くお水だね」と言っていた。
ということで、自分はヒーリングよりもフォーチューンに使おうと思っている「奇跡の水」でした。
フィジーの奇跡の水
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kauri media production
ニュージーランド・オセアニアでのテレビ・雑誌の撮影や取材、PVの撮影のコ―ディネイトとライター業務をしています。

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Author:kauri-media-production
ニュージーランド在住20年。撮影・取材コーディネイト。ライター。
報道、自然ドキュメンタリー、動物ドキュメンタリー、人間ドキュメンタリー、環境ドキュメンタリー、人探しドキュメンタリーから、旅番組、検証番組まであらゆるプログラムをコーディネイトしています。
取材や執筆では公官庁からファッションデザイナーまで様々なジャンルの人にインタビュー。
動画やスチール撮影では車からファッションまで、ロケハンからポスプロまでを行っています。

撮影や取材を通してニュージーランドや南太平洋諸島各地(フィジー、ソロモン諸島、クック諸島、バヌアツ、ツバル、キリバス、トンガ、サモア、トケラウ(NZ領)、ナウル、パプアニューギニア、パラオ、タヒチ(フレンチポリネシア)、ニウエ、マーシャル諸島、ミクロネシア等々)を周る中で自然の大きさや神秘さ、スピリチュアルなことに触れ自分自身もその魅力に引き込まれる。
撮影ロケーションと共にパワースポットも探すようになる。(おそらくNZの中では誰よりもパワスポを意識してロケーションスカウトしている)
そんなわけで、
ニュージーランド・フラワーエッセンス・プラクティショナー
レイキ・プラクティショナー
占星術アロマセラピストの資格も保持。
と、同時にニュージーランド不動産販売免許保持(取材で必要だったため資格をゲット)
お問い合わせのメールは
nzmedia@live.jp
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